2025.04.21
成長する力を引き出す、床矯正。
― 子どもの未来を育てる、やさしい矯正治療とは ―
こんにちは、しゃもとデンタルクリニックの社本です。
今回は、私にとっての転機となった「床矯正」について、少し詳しくお話ししていきます。
床矯正とは、取り外しのできる装置を使いながら、
あごの成長を促して歯がきれいに並ぶスペースを作る治療法です。
一般的なワイヤー矯正とは異なり、
歯を強い力で動かして並べるのではなく、
成長の力を味方につけて、自然に整えることを目指しています。
そのため、床矯正は特に**小児期(あごの成長がまだ期待できる時期)**に行うと効果を発揮しやすい治療法です。
子どもたちのあごは、成長期にぐんぐん広がり、発達していきます。
この自然な成長を利用できる時期に少しサポートしてあげることで、
将来的に歯を抜かずに済む可能性が高まったり、よりきれいな歯並びに導くことができます。
また、上顎(うわあご)の成長は、
単に歯が並びきるスペースを作るだけではありません。
上顎がしっかり成長すると、
その中にある**上顎洞(じょうがくどう)**という空洞も広がっていきます。
この上顎洞の発達は、
鼻呼吸をしやすくするという、とても大切な役割も果たしています。
鼻呼吸は、
つまり、床矯正は歯並びだけでなく、「呼吸の発達」や「全身の健康」にも良い影響を与える可能性があるのです。
成長期の小さな一歩が、未来の大きな違いにつながる――
それが床矯正の大きな魅力のひとつです。
【メリット】
【注意点】
特に、**「装置をきちんと使う習慣」**がとても重要です。
でも、完璧を求めすぎる必要はありません。
お子さんとご家族と一緒に寄り添いながら、無理なく進めていくことを大切にしています。
子どもの成長は予測できないものです。それだけに、思った以上の成果が現れるのも床矯正の魅力です。
床矯正に限らず小児矯正は、成長とともに進めていく治療のため、
比較的治療期間が長くなることがあります。
そのため、
「引っ越ししても続けられるかな?」
「転勤や進学で通えなくなったらどうしよう…」
と不安に思われる方もいらっしゃいます。
当院では、
私自身が日本床矯正研究会(JSRO)の会員として、
集まりがある時は積極的に参加をして、
全国にいる、お互いに顔を知っている先生方と直接つながっています。
そのため、
もし引っ越しなどで通院が難しくなった場合でも、
実際に交流のある信頼できる先生へ、安心してご紹介・引き継ぎを行うことが可能です。
大切なお子さんの成長を、
環境の変化に左右されることなく、
途切れず支え続けられる体制を整えています。
どうぞ安心して、治療をスタートしていただければと思います。
床矯正が特に効果を発揮しやすいのは、
もちろん、すべてのケースに床矯正が向いているわけではありません。
必要に応じて、矯正専門医との連携も視野に入れながら、
**「この子にとってベストな方法は何か?」**を一緒に考えていきます。
次回は、
「なぜ子どもたちの歯はきれいに並ばなくなってしまうのか?」
について、もう少し詳しくお話ししていきます。
どうぞ楽しみにしていてくださいね!
(しゃもとデンタルクリニック 社本 光央)
📘 前回の記事はこちら
👉 子どもの歯ならび、ずっと気になってた。(第1回)
📗 次回の記事はこちら
👉 なぜ、子どもの歯はきれいに並ばない?(第3回)
鹿児島市明和の歯医者さん、しゃもとデンタルクリニックでは、
お子さんの“お口の育ち”をやさしく見守っています🍼🦷